病院からのお知らせ

令和8年春の褒章が発表され、当院顧問 荒木栄一先生が紫綬褒章を受章しました。

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荒木 栄一 病院顧問

「紫綬褒章は科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた方に授与されるものです。」

(業績概要)

糖尿病学の分野において、インスリン受容体遺伝子転写調節機構を解明、受容体以降のシグナル分子IRS-1やIRS-2を発見し、これらの糖尿病病態への関与を解明、また、これらの知見を新規糖尿病治療法開発に繋げ糖尿病学分野の発展に貢献した。

 

(荒木 栄一 先生 受章コメント)

紫綬褒章受章にあたって

このたび、令和8年春の紫綬褒章を受章いたしました。本受章は、これまでご指導賜りました諸先生方のお力添え、熊本大学代謝内科学講座の研究仲間の尽力、そして豊永院長をはじめとする菊池郡市医師会立病院ならびに熊本保健科学大学の皆様のご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。

インスリンは、1921年にカナダのバンティングとベストによって発見されたホルモンであり、糖などの代謝調節に重要な役割を担っています。その作用が障害されると糖尿病を発症します。インスリンは発見の翌年から糖尿病治療に用いられるようになり、以来、多くの命を救ってきました。

その後の研究により、インスリンは血糖値を低下させる作用にとどまらず、タンパク質の合成促進や脂肪分解の抑制、細胞増殖の制御など、多様な作用を有することが明らかとなりました。しかし、これらの作用がどのように伝達されるのかは、発見後およそ50年にわたり不明のままでした。やがて、インスリンはインスリン受容体と呼ばれる、ほぼすべての細胞に存在するタンパク質を介してその作用を伝達することが解明されました。

私は1985年よりインスリン作用の研究に取り組み、インスリン受容体に加え、留学中に見出したIRS-1およびIRS-2といった、受容体からのシグナルを細胞内で分岐・伝達する分子に関して研究を進めてまいりました。これらの分子の遺伝子発現がどのように調節されているのか、またインスリンの作用がいかに分岐して伝達されるのかについて解明してまいりました。

これまでの研究成果が、糖尿病の予防や治療に貢献することを祈念するとともに、今後も一層研鑽を重ねてまいりたいと存じます。

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